チェ・ゲバラ 28歳の革命

映画を見てきました。南米の社会主義革命家、「El Che」こと Ernesto “Che” Guevara (エルネスト “チェ” ゲバラ)の伝記映画2部作の前半です。

映像作品としては平凡以下のゴミレベルですが、チェの人物像は際立って興味深いものがありました。彼はアルゼンチン生まれの医者であり、南米各地の民衆の現状に憂いを持ったことからマルクス主義革命家として活動していったということになっています。そしてカストロとともにキューバの革命に成功するところまでがこの映画の内容です。

面白いのは、彼にとっての原動力がストレートに人間愛であったということです。そうであればこそ、彼はどんな状況でも個人としての心が感じられるようなコミュニケーションの取り方をして、ゲリラ仲間から、またキューバ国民からも信頼を得て、革命を成功に導くことができたのでしょう。だからこそ、カストロを目の上のタンコブと見ていたアメリカでも、若者にとってのアイコンとして語り継がれているのでしょう。Tシャツにプリントされる肖像として、Kurt Cobain (カート・コベイン)や Bob Marley (ボブ・マーリー)あたりのミュージシャン勢に勝るとも劣らないトップランカーですからね。

そうして見ると、チェの活動とその結果からは唯心論的な温かみが感じられます。彼の思いこそが世界を少しでも(ひょっとしたらかなり大きく)動かしたのではないかということです。マルクス社会主義が唯物論をひとつの拠り所にしているとすれば、彼はそのような枠のうちにとどまる存在ではなかったと私は感じます。

私はそんな具合にチェの人気の秘密を探りに行ったので、目的を果たして感心もしたのですが、伝記の本を読むよりは手っ取り早いという程度の映画で、製作サイドが何をしたいのかは全然伝わってきませんでした。2時間あまりの映画ですが、スタッフの中に2時間でまとめるつもりの人と3-4時間欲しいと思う人が混じっていて、さらに何を表現したいのか意思統一がされていないとこんな風になるかな、という感じです。第2部、どうしようかな…。

まぁ、興味ある人はぜひ見てみましょう。レンタルで。

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