自転車パーツカタログ

春になり、自転車雑誌の別冊などで恒例のパーツカタログが出揃いましたね。日本で手に入る自転車部品を山のように掲載してあるという、自転車乗りにはとても有難い書物です。

私が設計して当社で販売している Libido Bike Co. の製品も、こうしたカタログ本のいくつかに掲載して頂いています。一方、本が出来上がった時には一介の自転車好きとして楽しく読むわけですが、今年は Cycle Sports 別冊の「サイクルパーツオールカタログ2009」(八重洲出版社)が断トツでした。内容的にも、一緒に仕事をする上でも。

実は今回、他の出版社のものではトラブルがあったりもしたのです。掲載データは毎年送るのですが、写真に去年以前のものを使われたり、ブランド名が違ったり。訂正記事を雑誌の方に出して頂けることになったので一応解決ですが、その訂正記事の打ち合わせ中にも当初のトラブルと同じようなミスを繰り返し、嘘くさい言い訳でごまかそうとされたり。

私は文句を言うだけで終わらせたくはないので、訂正の過程では色々と建設的な提案もさせて頂いたつもりです。インターネットに押されて衰退傾向にある紙媒体ですが、私は応援したいと思っていること。各メーカーの商品情報や実売価格はネットでいくらでも調べられるけれど、大手メーカー製にとどまらない多様な商品を高品位の写真で比較できるというのはこうした書籍の強みとして健在であること。それを活かすには、部品を組み合わせるためのサイズ規格が多様である以上、それぞれの部品が準拠している規格を明確にし、規格ごとの特徴を説明する、つまり読者があの部品とその部品を組み合わせてこんな自転車を組みたいとイメージしやすいようにすること。しかし先方からの反応は、丁寧なだけの定型文のような空疎な文字列でした。提案に対して肯定も否定もせず、内容にも触れないでお礼だけというのは、読んでいないか読んでも理解できていないかのどちらかでしょう。残念、暖簾に腕押しだったようです。

そうしたところに、前記の「Cycle Sports 版「サイクルパーツオールカタログ2009」が出来てきました。見ればなんと、私が考えていたようなことは大体カバーされているのです。もちろん私のアイディアはごく当たり前のことに過ぎないのですが、読者の立場でものを考えたり、ギョーカイのジョーシキと世間の普通との隙間を丁寧な言葉で埋める作業を積み重ねられなければ実現できないでしょう。そういうことを当たり前にできるのがプロだと思いますし、その点とても良い仕事をされているなと感心しました。

  • 記事カテゴリー

  • 月別アーカイブ