春なのに

木曜日のこと、自転車で出かけていたら、逃げ足が追いつかずにアイツに捕まりました。低く迫りくる空、うなる風、粘り気を増す空気、そしてそれを切り裂いて襲い掛かる粒。

雨粒? いいえ、もっとクリスピーな感触でした。さすがの北海道クオリティです。

そんなわけで今日は引きこもって図面を描いたりしていました。

スプロケットです。チェーンと付かず離れず仲良く働いてくれる良い奴です。今後こうした製品のリリース予定もあり、その一部には当社オリジナルの歯形を採用することになりそうなので、デザインベースを一通り作りました。ISO歯形に近いですが、主に耐久性向上のために多少形を変えており、プロトタイプの性能は上々でした。スプロケットには他にJIS標準の歯形などもありますが、私はあまり好きではありません。

その辺りにこだわる理由のひとつとして、自転車のドライブトレインは意外と安全係数が小さいということがあります。つまり、正常使用でも壊れやすいのです。例えばチェーンの破断強度は1トン前後ですが、これも割と余裕のない数字です。私の使っている24Tのフロントスプロケットのピッチ円半径が48.6mmで、クランク長170mmに対して3.5倍のレバー比です。ここに、背筋力200kgだか300kgだかを乗せてペダルを踏み込むと、静荷重だけで1トンになってしまいます。実際にはそこまで力を集中できるポジションが出ていないとしても、腐食や劣化、衝撃荷重、ねじれ、低温脆性などの条件が複合的に働きます。そのため、毎年冬はチェーン切れまくりです。

というわけで、チェーンに優しい季節がやってきました。まあ私はあまり優しくしてあげませんが、切れない程度にハイテンションで頑張りましょう。

  • 記事カテゴリー

  • 月別アーカイブ