ゴミ箱タイムスリップ

ダラダラしているうちにもう一ヶ月以上前となった話を引きずっているのですが、楽しかったニセコでのダウンヒル大会の個人的な裏話です。機材についての非常にどうでも良いことを一点だけ、世界の最新ダウンヒル事情から一番遠いスタンスで。

MTB種目の中でもダウンヒルについてはモトクロスやスノースポーツと同じで、本気のライダーはほぼ全員ゴーグルを使います。それなのにこの大会で、なぜ私がゴーグルではなくDIY作業用の保護メガネを使っていたのかという、涙なしには語れない物語があります。

スキーでもスノーボードでもMTBでも使ってきた古いオークリーのゴーグル。雪用の色付きダブルレンズしか無かったので、久々の本気ダウンヒルに備えて、私ひそかにクリアレンズを作っていました。昔はクリアのダブルレンズも持っていたのですがキズキズになって何年も前にお払い箱となり、このパーシモンのダブルレンズもどんな天候条件でも全然曇らず良いのですが、視界が狭いし、夏の使用にはちょびっと絶望的に暗いので。

ホームセンターでプラ板を買ってきて、ポンチとハサミでサクサクと完成。とりあえず使えそうです。視野も広くて最高ですが、フレームが汗とか泥とかで汚いままだから洗おうかな。

よせば良かった… えっと、もう1個あったからそれで行こう!

ほぼ触った瞬間に崩壊。ブルータス、お前もか。

最初のゴーグルは渋い色で気に入っていましたが、元は蛍光ピンクだったのを黒の染料で染めたものです。まさにこういう蛍光色の「Naeba」ステッカーを貼ったハイラックスサーフがイカしていた時代というのがありまして、こいつらもまさにその時代のアイコンだったわけです。

私とこいつらの出会いは1990年代初頭に遡ります。当時よく大した買い物もしないのに冷やかしに行って優しくしてもらっていた池袋西口のMTBショップがありまして、ある日そこのゴミ箱に放り込まれていたのがこのゴーグルでした。聞けば、もうさんざん使い倒して廃棄するものだと。そして二言三言の後、こいつらはゴミ箱から生還して私の手の内に収まったのでした。

その後の活躍はご存知の通り、と言っても誰も知らないと思うので補足しておきますと、主にスキーのお供として長野やら北海道やらコロラドやらで私の視界を支えてくれたのがこいつらです。

1999年、コロラド州アラパホ・ベイスンにて。実はちゃんと着地できてません。見栄張って伸身からのアンダーローテーション。恥ずかしい。少なくともゴーグルは無事でした、この時は。

というわけで、甘く誇らしい思い出を残して、ピンクちゃんもグリーンちゃんも晴れてお役御免、改めてゴミ箱行きとなりました。棺桶に両足突っ込んでいたあの日から四半世紀、よく頑張ってくれました。ありがとう。

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