最後の踊りは丘を駆け下りながら(5 – 下らない話はここまで)

超プライベートなチャリ改造話もこの辺にしておきましょう。もうさっさと仕上げて下ろうぜ!

とは言っても、このブログで引っ張っている期間以上に改造には時間がかかりました。夏休みの工作プロジェクト拡大版といった感じです。まあ、まずは細かい仕上げをします。

後輪のハブ幅をいじった都合上ディスクブレーキの位置もズレるので、ハブ側で3.5mmずらしたほか、キャリパー固定ブラケット(ブレーキキャリパーとフレームの間にある、黒くてまともに写っていない部品)に厚みの大きい前輪用を使うという荒業に出ました。MTBのインターナショナルディスク台座規格はもともと前後で20mm差の異径ディスク装着を前提としているので、前後両方に200mmとか203mmのディスクローターを付けるダウンヒルバイクでは普通こういう流用はしません。ただ、今回は前輪の大径化で相対的にブレーキの効きが弱くなったので、それを忘れるための魔法の方策として後輪もブレーキを弱くします。180mmローターがたまたま手持ちであったので活用します。

右側。シマノのAlfine 11速ハブは通常16丁のコグが使用可能な最小サイズとされています。しかしチェーン長やギア比の都合もあり、無理くり14Tをブチ込んでいます。見る人が見れば、オフセットコグを使った上でカセットジョイントのプラスチック部品を鬼のように削っているのが分かると思います。外装変速用のナローチェーンを使えばもう少し楽なのですが、ヘニャヘニャのチェーンは嫌いです。

ちなみに銀色に輝くフレームの直近にあるのが前回大騒ぎしたスペーサー。頑張った割に一切目立たないパーツです。また、幅広フレームにブチ込むには純正ナットが大き過ぎてあずましくないので、BMX用と思われる適当なナットに替えました。

この収まりの良さ。素敵。ディレイラーハンガーも削り落としました。耐障害性にはこだわります。

さらに、フロントフォークも動きが渋くなっていて厭だったのでオーバーホールします。古くからやっている人には懐かしい、マルゾッキのモンスターTです。島根・三瓶山でのエキスパート優勝からエリート一発昇格も、その後のエリート戦績も、全てこのフォークと共にありました。恥ずかしながら、まともなオーバーホールは初めてかも。

油が垂れるからといってゴミ箱の上でやるなよって感じですが、もしも私がコイツならそれなりに幸せな状況です。ここまで手をかけてもらうの初めてですし。そもそも今の時代に勝負機材として使ってもらう機会ないですし。

こういうバネの端面って結構いい加減な仕上げなので、磨きました。実際、これで金属ダストによるフォークオイル劣化のペースもかなり変わるでしょう。

元々が強度も剛性も信頼性もアホみたいに高いフォークなので、18年目にして初めてのフルオーバーホール+チューニングで見違えました。ていうかDH現役時代になんでこういう真面目なメカチューンしなかったんだろう。ストロークは175mmと現在ではダウンヒルフォークとしてかなり短い方ですが、そういう問題ではなく私これが好きなんです。これ以外は正直どうでも良いんです。

というわけで、改めてバイク全体の変遷を。

これが、

こうなりました。

これでいよいよ下れます。ダウンヒルシリーズのニセコひらふ大会、行ってきます。

羊蹄山に向かって駆け下るロケーションで知られる、ニセコひらふのダウンヒルコース。夏のゴンドラ営業は実は冬のエース第2クワッドリフトの架線を使用しており、降車してから冬で言う初心者迂回路を下ると、キング第2クワッド終点を過ぎたところにスタートゲートがあります。そこからしばらくは緩斜面で草地と軽い岩場の混ざる序盤の中速エリア、5壁上尾根ターン以降は斜度がきつくスピードの乗るガレガレの中盤セクション、そして常設コースから分岐して切り開かれた終盤セクションは中斜面で草地のオフキャンバー(ちょっと昔懐かしい感じ)、という構成です。全体としては標高差が大きく斜度もある高速コースと言えるでしょう。

行ってきました。散ってきました。

以下、憂さ晴らしに適当な毒吐きますので気になる方はお気になさらずに。

私、危ない橋を渡れずに中盤で大ゴケしました。ガレ場の急斜面を下りながら落差の大きいバーム付き右コーナーを抜け、数m後にコースを横切る溝にかかった木製の橋を渡るというセクションがあるのですが、その橋の位置というかバームの抜け方向がヘンなんです。攻めると必ず橋より下に抜けるんです。橋は幅1m弱で長さ2mくらい(もっと細長いかも)というよくある感じなのですが、手前のバームが造成から数年で肉やせしたせいなのかなんなのか、どうやっても出口で橋に合いません。

もちろん自然なコースなら合わないものを合わせるのが技であり醍醐味でもあるでしょうが、バームのような人工フィーチャーについては私はそうは思いません。高速セクションなら尚更です。より速く、スムーズに、楽しく、気持ちよく、ということを実現できない設計レベルならそもそもシャベル入れんなよ、って話です。努力と献身は尊敬するけれど、1日6,000円取るコースとしてはややお粗末ではないかな、という話でもあります。だって危ねーし。溝に突っ込んで前転しながら橋の角っこをタイヤのサイドウォールとフレームでガリガリとグラインドした痕がけっこう異常なんですが、とりあえず体には異常なくて良かったです。

というわけで、私にとっては悔いの残るレースでしたが、やっぱりそこできちんと結果を出したトップライダーたちは凄かったです。そしてダウンヒルシリーズを北海道に招致し、2年目にして地元無敗伝説を作り始めたオリエ選手、今回もおめでとうございます。

あと、今回初めて日帰り圏であるニセコにMTBレースのために宿泊して週末を満喫してみました。ローカル友達や今回知り合えた遠征組を含めて同宿のライダーが多く、最高のサタデーナイトフィーバーでした。大会本番前夜だってのに卓球でけっこう体力消耗しちゃいましたが、そう言えば昔の本州遠征でもフェリーで確かチームメイト伊藤雅人との卓球対戦に燃えすぎて足を痛めたことがあったのを思い出します。

レースを終えても名残惜しく、ローカル勢10余人ばかり、なぜかスタンディング車座でライディングがどうだ溶接がああだと馬鹿話に花を咲かせていると、とっぷり日が暮れてきました。勝者にも敗者にも平等に、日は沈み月が昇ります。

なんだか神秘的な、羊蹄山頂からボワッと出ずる月。夏の終わりを甘酸っぱく染め抜いてくれる、はずでした。

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