用事があって車で出掛けたら、信号のタイミングが変で交差点ごとに待たされてしまいました。
信号のタイミングというのは、都市計画の一部としてそれなりに考えられているはずです。札幌の市街地は大部分が格子状の道路になっていますので、タイミング合わせはそんなに大変ではないでしょう。大雑把に言って、東西向きの交通を全て同時にON/OFFとして、それとは逆のタイミングで南北向きをON/OFFにすれば良いはずです。いつもはそれに近いのですが、今日はなんだか狂っていて、信号ごとに止められてしまいました。
個人的に不愉快・・・というのは置いておいて、この問題は(大きく言えば)都市機能の整備がその地の経済効率を左右するのになぜそこを適当にしちゃうの?ということです。例えばここに同じような規模のA市とB市があって、A市は信号のつながりが良くて、交通の流れが良いとします。B市は信号のタイミングなんて考えないので、ぐちゃぐちゃです。A市では郵便や宅配貨物、それに営業車やバスや、市民の買い物の交通がスムーズなので、生活や仕事の上での時間のロスも少なく、全体としては経済効率が高くなります。働いた時間に対して実際に仕事も進むし、お給料も貰えるし、よく寝てすっきりできる訳です。B市はぐちゃぐちゃです。このA市とB市が近い地域にあれば、その地域に営業所を作りたい会社や、進出したい学校や、延伸したい鉄道はどちらを選びたいか、考えるまでもないでしょう。そしてA市は栄え、人口も増え、年代別の人口比率も健全な比率を保ち、人口に比例して地方交付税も貰えて、一層市民サービスの余裕もできて、未来は明るいでしょう。B市はぐちゃぐちゃです。
これはピンポイントで信号を中心とした交通システムの話ですが、世に言うインフラストラクチャ、つまり電気やガスや水道や、そうした社会基盤の整備においては、いずれも同じようなメカニズムが働く訳です。
数年前に、札幌市の郊外で信号のタイミングに関する実験が行われたそうです。通過車両がなるべく止まらないで済むように信号を同期させたところ、輸送時間の短縮や燃費の向上というような効果が表れた、という結論だったと記憶しています。・・・アホかと思いました。その程度のことを考えずに、それまで都市計画の何を実行していたのかと。