先日、アメリカのB社から助けてコールがかかってきました。
ボーちゃん「うちの新型機がヤバイの… 助けて頂戴」
私「なんだい藪から棒に。うちは自転車ビジネスですけど」
ボ「でも乗り物のことならNSPに任せろって、お上が言うので」
私「お上ってぇとFAAかい、最近仕事がザルだって評判悪いぞ。大体おたくだって一昔前はうちの国土にボカスカ爆弾落としてたじゃないの。謝罪と賠償を求めちゃうぞ」
ボ「いや、うちは機体を作っただけですから… 第一、請求権のエンドレスおかわりってのは一寸はしたないべさJK」
私「まあ確かに」
ボ「それ言ったら貴国経済界の某モンスター企業だって、作った車がシリアくんだりの野盗御用達になってるでしょ」
私「高額納税者Tヨタさんの悪口はやめて」
ボ「なんでも、野盗シグネチャーモデルまで存在するとか」
私「某I§I§か… ていうかそれ不幸な偶然だし、登場の順番も逆だし、砂漠向きの車種でもないし、突っ込みどころ多すぎっしょ」
ボ「突っ込みどころと言えば!」
私「言えば?」
ボ「うちの新型機なんですけどね、操縦システムにシュパーブなテクノロジーでコントロールのオプティマイゼーションをインテグレートしたところ、墜落するんですよね」
私「てぇへんだな。クソみたいなゴタクは置いといて、コントロール介入の回路図を見せてよ」
ボ「ほいよ」
私「…逆にこれでよく墜ちないと思ったもんだよね」
ボ「やはり手前どもの技術力不足でございますか… いや私だってね、これに4重の冗長回路かませた上でエラー検出のために別置きでCPUを3個くらい走らせたら21世紀感あってイカしてるって体でマーケットにカミカゼランディングできるんじゃないかと具申したりしてたのに」
私「それはランディングと言えないし、そもそもアプローチの問題です」
ノースショアプロダクツは、主に自転車の開発と販売を介してあなたの生活と人生を豊かに彩るお手伝いをしています。その最終目標の前にあっては、手段とはまことに相対的なもの。一片の棍棒にもジェットエンジンにも、ものづくり精神は等しく宿るものなのです。
とりわけ、乗り物というものは、人類にとっての魔法の翼であり、近代文明の礎に他なりません。そこに正当なエンジニアリングが存在しないとき、その空白のピースを埋めることが我々のミッションでもあります。インドネシアでもエチオピアでも、技術開発における試行錯誤のために失われて良かった命など、あろうはずがないのです。
技術的課題がいかに困難であろうと、私たちが迷うことはありません。揺るぎない目標と、それを支える技術力があるからです。今回の問題に対しても、最適解を導き出すのにそれほど時間はかかりませんでした。シングルスレッド論理プロセッサーを直列配置し、さらにそれらをグリッド状に組み合わせることにより、リニアかつトレーサブルなレスポンスを実現しました。本当は社外秘ですが、ここだけの話ってことで回路図をお見せします。某イング社にも感嘆と狂喜をもって受け入れられたこの改修案、近日中に実装予定とのことです。
それでは皆さん、良い旅を。