製品関連情報

最近のランプ製作

当社では例年4月1日の新製品発表により世界を混乱の坩堝に叩き落とすのが慣例となっていましたが、今年は趣向を変えて真面目にホンモノの製品紹介です。

創業間もない頃から自転車用品の販売と並行してランプ製作を承っていますが、昨年から今年にかけて新作プロジェクトが続きました。いずれも例えばフルサイズのハーフパイプみたいな上級者限定のものではなく、初級者から中級者でも楽しめて、さらに上級者ならもっと楽しめるよう、工夫をこらしています。

まずは昨夏に製作したこちら。壁です。

ウォールライド、つまり壁走りってのはスケートパークでも定番フィーチャーですし、私の大好物でもあるのですが、これほど乗りやすいものは世界中探してもなかなか無いと思います。同じ設計のものは私見たことないですし。この形にするには走行面の板を扇形に切り出さなければならないなど、製作がやや面倒なのも理由の一つでしょう。

しかしそのおかげで、お披露目となったイベントでは、小学生から大人まで初見にもかかわらず初めてのウォールライド成功しまくりでした。作り手がきちんと小難しく設計や施工を頑張ると、ユーザーは楽しく安全に難しいことを考えずに使える。製作物がランプでも車でも家でもスマホでも同じことだと思いますが、モノづくりへの情熱と努力が報われる瞬間です。

さて、そんな体験に気を良くしてさらに前人未到の高みを目指したのが年末年始に作ったローンチランプ、つまりジャンプ台です。

通常こんなのは木でババーンと作って終わりなのですが、そうすると持ち運びにとても難儀します。常設スケートパークならそれでも良いのですが、今回は可搬性を飛躍的に高めつつ、強度も剛性も乗り味のスムーズさもそんじょそこらの常設ランプに勝るとも劣らないという、欲張り設計です。

そのために、工作技術の百貨店みたいな構造になりました。鉄工、木工、FRP、そして発泡ウレタンまで動員し、仕上げの塗装も水性ペイントあり、亜鉛塗料あり、弾性塗料ありの超ハイブリッドです。あまりにも実験的なアイディアを盛り込みすぎたので、最悪完成しなかったり使い物にならなかったりしたら返金するからゴメンね許してね、という無茶な製作条件を受け入れてくれるクライアントのおかげで取り掛かることができ、なんと無事に完成しちゃいました。

今回ご紹介したいずれのランプも、北海道岩見沢市でBMX・MTBのコースとスクールを運営するルコチパークに納品したものです。乗ってみたい方は直接お問い合わせください。

また、ランプ製作のご依頼やご質問がございましたら、当社までお気軽にお問い合わせください。基本的に全てオーダーメイドとなるため、どのような形のものでも、どのような寸法でも製作可能です。そのため価格も場合によりけりですが、ご参考までに今回ご紹介したウォールやローンチランプだとそれぞれウン十万円くらい(設計・材料・施工・近隣なら運搬まで込み)になります。そんなお金は出せない!って人は、自分で作っちゃいましょう。楽しいし、色々と発見もあるものなので、おすすめですよ~。